のそのそとタモリさんに会うすこし前に起きて
お風呂に長くつかったら頭痛で気持ち悪くなった。


カフェモカがどうしても飲みたくなって、
本屋で田山花袋の『少女病』を買ってスタバへ。
隣のテーブルには外国人。
耳から英語。
目から日本語。
口からカフェモカ


しばらくしあわせな気持ちでゆったりしていると
ふと視線を感じて目線をあげるとそこには
いかにもおじさんといった風貌の男がひとり。
こういうことはよくあるので気にしない。
自意識過剰なだけかもしれない。
しかし、あろうことかその男はこちらにやってきた。
「あっちの席うるさくて」
いっぱい空席があるのになぜわたしの向かいの席に座るの?
男が話すタイミングをうかがっているのがわかる。
隙を見せてはならない。
読もうとして字面を追う。
読もうとして字面を追う。
読もうとして字面を・・・。
「大学生ですか?」
きた。
返事をするかしないか。
しないならしないで捨て台詞を吐いていく男もいる。
そういう傷つきかたをしたくない。
発狂してスタバにも迷惑がかかるのはやだ。
あたしは「はい」とも「いいえ」ともつかない曖昧な音を
なるべく不機嫌な顔で発した。
もうやだ。
なんで。
あたしはカフェモカ片手に読書したいだけなのに。
やなのやなのやなの。そういうのやなの。
いい加減にしてよ!
お前にとっちゃただ声かけたかっただけでも
あたしにとってはもううんざりなんだよ。
みじかいスカートをはいたのを間違いだと思った。
変態くさい小説を読んだのを間違いだと思った。
でも大好きなものを間違いだと思った自分がいやだった。


世の中いやなことが多い。