何で日付が変わる数分前に彼の家まで車をとばしているのだろう。


午前中のバイトからあわただしく帰ってきたけど、
結局化粧を直す時間しかなくて
スーツから私服に着替えられなかった。


彼が彼女連れてきたら仕事できないなぁと思いながら来店を待つ。
23日じゃなくてやっぱり今日になったのだ。
予想はしていたけど予約と週末が相まって忙しかった。
ジャスト19時くらいに彼と彼の友達ともうひとりの3人でやってきた。
もうひとりの男の子はあたしが知らない人だった。
オーダーをとりに行くと彼はこのあと予定がある様子だった。
彼女と会うのかなぁ、と考えると悲しくなってしまった。
ドリンクをサービスしてあたしは仕事を続けた。
そして彼は帰ってしまった。
もう今日を最後に当分会わないはずなのに実感がわかなかった。


ラストも時間通りに終わってロッカーに入れていた携帯を見ると
メールが2件入っていた。
彼と彼の友達からだった。
「バイトあがってないん?」
彼のメールの受信は22時10分だった。
もう23時も過ぎていたのでメールを打つのももどかしくて電話をした。
「いまあがった!どうしたの?」
「いやぁ、**(彼の友達)と飲もうかって話になったんだけど
 まだあがってないんかなってメールしてみた」
「飲むー!!!」
「もう**(彼の友達)帰ったよ」
「追いかけよう」
「それ本気?」
「本気!行こうよ」
「車出せる?」
あたしはスーツだったので1回着替えると彼に伝えて電話を切った。
かなりのはやさで着替えて車のキーを手に取った。
信号で止まるのももどかしかった。
早く会いたかった。


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