「おじいちゃんもあと長くないかも」
「もう10年後かはどっちか死んでるかもよ」
お父さんはたまにそういうことを言う。
そういうのがたまらなくいやだ。
たしかに平等に死はやってくるけど、
そしていい意味で意識することも大切。
だけど不安感をあおるばかりな口ぶりで
あたしはただただ不快感しか持てない。
愛犬が死ぬ前もそうだった。
もう長くないなんてわかってる。
おじいちゃんだってもう年だし病気だから
やっぱりそのうち亡くなってしまう。
お父さんもお母さんも基本的にこどもより先に死ぬ。


でもね、あたしはひとりっこなんだよ。
いずれひとりになる。
兄弟のいる人より簡単にひとりになる。
家族がいなくなってしまう。

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メロンを冷蔵庫に忘れて帰ってきた。
食べたかった・・・!