愛犬は足がもう立たないようで草の上に横たわった。
もうあたしは今日までの命だろうと思った。
いま病院に連れて行っても苦しみを延長させるだけだと思って
あたしはあえて病院に連れていかず愛犬のそばにいた。
そばにいたのにいつ愛犬が息をひきとったのかがよくわからなかった。
まだあったかくてまだ呼吸をしているように見えた。
ただ閉じないまぶたを見て命が終わったのだと思った。
晴れた日に自宅の庭で愛犬の最期をむかえることができて
悲しかったけどすごく穏やかに受け入れることができた。
あたしが6歳のときにやってきた子だった。
受験が終わって最期の1ヶ月たくさん一緒にいてあげられて
そのことがあたしの悲しみの軽減につながったのだと思う。
犬はたしか人の4倍の速度で年をとるというので、
あたしにとっての1ヶ月は犬にとって4ヶ月に相当したのだろう。


蟻がたかるので毛布をひいた玄関に移動させて
母にメールをして帰宅を待った。
母が泣くのをあたしはうまれてはじめて見た。
自分の母の葬式でも泣かなかった母が泣いていた。
動物病院の先生に電話をしたり火葬の業者に電話したりして、
19時には火葬のために引き取られる段取りになった。
もしかしたら父の帰宅が間に合わないかもしれないとはらはらしたが
業者のくる5分ほど前にタクシーで帰ってきた。
父はあたしの顔も見ず愛犬をゆさぶった。
泣かないだろうと思ってた父も泣いていた。


14年間ありがとう。
だめな飼い主だったかもしれないけど
あたしはあなたと一緒に過ごせて幸せでした。


(ちょっと書くのが苦しくなってきたので
 落ち着いてから10日や11日の分を書きます)

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お…おはようございます。
下手したら愛犬よりぐったりしてます。
あたしは風邪が悪化して節々の痛み等もろもろ悩まされてますが
愛犬は昨日よりは幾分くるしくはなさそうです。
食欲がないのがひっかかるけど。