クーラーが寒いと感じながら授業を聞いていたら隣の人に話しかけられた。
「さむい?」
「んー、ちょっとね」
「ほら」
そういってその人はパーカーをかしてくれた。
他の高校からきた人ってマナーがなってないなぁ、
と思ってたけどそれはものすごく偏見でした。
さりげない気遣いできる男子すばらしい。


でもそんなあったかい気持ちも学校を出て1分でぶち壊し。
背広を着た父よりも年上と思われる男に声をかけられた。
見た目は普通なので道でも迷ったのかと親切心を出したのが間違いだった。
顔見た瞬間にわかった。
「なんですか?」
と声を低くして怪訝な顔でこたえると、
「なんでもねぇよ、あほぉ!」
と言われた。
なんだかものすごく恥ずかしかった。
どうしてあたしよりも何十年と生きてきた人が、
こんなことで逆ギレをして若い女の子に暴言をはけるんだろうということが。
そのあと歩いていてもまわりがこわくなってしまって涙が出た。