バイト中に近頃彼の笑った顔を見てないと思った。
ヒルな笑いならいくらでもするんだけど。
彼には笑顔でいて欲しい。
笑顔にするのがあたしじゃなかったとしても。
あたしは彼がどんな風に笑うか思い出せなくて、
ずっと去年の夏までさかのぼっても浮かんでこなかった。
そのうち彼には笑顔でいて欲しいとかそういうことより、
彼の大爆笑してるとこを見たことないのが気になってしかたない。


バイト先の無口なキッチンの男の子と喋りました。
なんとなく嫌われてるのかと思ってたけど全然そういうんじゃなかった。
気さくな感じでよかったです。

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あたしが高校生になった年の秋の日記からずっと読んでみた。


あたしはヤツのことを忘れるはずはないけれど、と
そう書いてあった。本当にそう思ってた。
でもそれはもう嘘になってるなぁ。
あたしが考えているのは彼のことばかりで、
ヤツのことは事実としてたまに思い出すくらい。
ヤツの立場が立場じゃなかったらあたしは雰囲気に酔わず、
もっとはやく抜け出せてたのかもしれない。
彼を好きで好きでしかたなくてヤツのことなんてこれっぽっちも
好きだなんて思わないけど赤い車を見たら運転席を確認する癖はまだあるよ。
勝手に幸せになってればいいじゃん。あたしもう関係ない。
決定打が欲しかった、と書いていた。
あたしは彼から決定打なんて欲しいと思わない。


着実に成長というよりは変化をしていく。
プラスの変化なら男にいい顔できるようになったってことだ。
マイナスの変化はずる賢くなってしまったこと。
何に対しても前ほど頑張れないこと。
前よりイライラしなくなったのは無関心になったからなのかな。


生物をやった人ならわかると思うけど遺伝的にありえないのに
血液型B型でしょ、と言われます。
遠まわしに自己中心的だと言いたいみたい。