今日も学校行ったのに授業にでなかった。
パン屋で、バスの中で、自動販売機の前で目を赤くさせて
唇をきつく噛んでいたあたしの姿は滑稽だったはずだ。
鬱々とした気分で予約していた大名の美容室へ行った。
きちんとあたしの好きなスタイルに仕上げてくれた。
そしてしかも艶々。
担当さんは店の外のエレベーターまで送ってくれた。
「モデルしたことある?」
「カットモデルなら」
「そうじゃなくてショーとかの」
「夏に専門学校のショーにでました」
「やっぱりね!ショー向きな感じだから」
ショー向きとは一体何か。
何かイベントがあったらモデルになって、と頼まれた。
あたしにそんな大役ができるとは到底思えないが、
楽しそうなのでよろこんで、と言っておいた。