2限の途中から関節が痛くなり始めて風邪だと思ったので
3限は出ずに葛根湯を買って帰った。


本当ならもう眠ってしまいたいくらいの体調の悪さだったけど
彼が部屋にやってくるのでそういうわけにもいかず。
部屋を片付けてお風呂に入って、
メイクを丁寧にして髪もくるくるに巻く。
でも体がきつくたって好きな人のために頑張ってる自分は好き。


20時になって数分後に彼からメールがきて
またその数分後にマンションについたと電話がきた。
「何号室?」
「406」
そして彼はやってきた。雨に濡れて。
タオルを渡してまたも読書タイム。
漫画を渡してしまったのは間違いだなぁと思ったけど
彼は速読なのですぐに読んでしまった。
そして隣で読書するあたしの邪魔をはじめる彼。
可愛い・・・!
ベッドの上にいるあたしにだんだん近寄ってくる彼を見ながら少し期待した。


途中であたしも本を読むのをやめてあたしの英単語帳で遊ぶ彼に付き合う。
あたしが英単語をこたえるまで彼をマッサージし続けなければいけないという
なんとも理不尽なあたしに何の得もないルール。
あ、彼の体に無駄にべたべた触れるくらいが得ですねそうですね。
「もうちょい左、で、もうちょい下」
「またいでいい?」
なんともエロスな構図・・・!
そしてせっせと彼にマッサージをほどこすあたし。健気。
逆にあたしも彼に馬乗りにされたんだけどね。
しかもミニスカ+パンチラという危険をおかしてまで。
なのに手を出さない彼はなんなの?ゲイなの?
あたしに興味がないか元カノとして大切にされてるのかゲイなのかの3択。
(ゲイは両方大丈夫なんだっけ?)
(じゃあガチホモ)


あとはお互いに手のマッサージ。
あたしの小さい手と彼の大きい手ではなんだか難しい。
「手の大きさが違うからやりにくいね」
「俺もそう思った」
同じことを思ってたのがなんだかうれしかった。
しかしこれは付き合って3年目くらいのまったり具合だ。
でもあたしが求めているのはときめきじゃなくて安心なのだ。彼なのだ。


23時19分のバスで彼は帰るはずだったんだけど、
彼は仮眠をとりたいらしくあたしのベッドで熟睡。
あたしもその時点ですごく眠たくてよっかかってぐったり。
このまま眠ってしまって彼が終バスを逃せばいいのに、って思ったのに
結局実行できないチキンはあたしでございます。
どうでもいい男を泊めたことは多々あれど
好きな男を泊められないあたしは何者なんだ・・・!
でも彼には軽く見られたくないんだ。
10分前に起こすと彼はまだ眠たそう。
「まだ寝る・・・」
「終バスのがすよ?」
「最後何時?」
「38分」
「おやすみ」
そして彼はまた夢の世界へ。
8分前にまた起こすとセクシーな寝起き。
もうあたしここに彼を軟禁したいですかみさま。
でも帰っていく彼。
この前の電話では22時には天神を出たいと言っていた彼なのに
結局滞在時間は2時間近くオーバー。
それもうれしい事実。
バタバタで彼は出て行ってエントランスまでお見送り。
バス停はあっちと指差して急ぎ気味に歩く彼。
手を振るあたし。
部屋まで戻ると電話がきてバス間に合いそうだと報告。
それからまた少しして地元まで帰るバスに乗れたとメールがきた。


そしてニヤニヤが止まらない現在。
彼ともっと一緒にいられたらいいのに。