HAPPY BIRTHDAY TO ME!


映画を観ながらメールを返していると、着信が。
ディスプレイに表示されている名前は驚いたことに彼だった。
「もしもし?」
「誕生日おめでとさん」
あたしが1年前に欲しくて欲しくてたまらなかった彼のその言葉だった。
本当に少しだけ近況を報告したりされたり。
「遅れてもいいんなら誕生日プレゼント渡すわ」
「うれしいっ!本当に?」
「おー」
ずっと渡そうと思っていた写真はどうすればいいか訊くと、
それもそのときに渡してと言われた。
具体的にいつだとかそういう話はなかった。
電話を切ったあとにここ数日のとは違う胸がつまる感じがして、
トイレで顔をぐしゃぐしゃにして泣いた。
悲しいのかうれしいのかわからなかった。
1年前の悲しい気持ちがよみがえったことも、
誕生日を祝ってもらえるほど彼の中にあたしが存在していることも、
きっと全部ぐちゃぐちゃになった気持ちだった。
昨日、可愛い人と話したことを思い出した。
『時間が経って忘れても完全に消えるわけじゃない』
東京には行けないと、そう思った。


現在午前1時半。
午後から可愛い人と天神で会う予定なのでおやすみなさい。

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可愛い人とデートをしてきました。


天神で待ち合わせて大濠公園まで行って座って、
ハトやスズメやカメを愛でたり可愛い人に愛でてもらったり。
はじめて手を繋いだときよりもひどくどきどきしていた。
顔が見れなくてそむけていると可愛い人はこっちを向いて、と言って
小さなリボンのかかったプレゼントをくれた。
開けてみるとネックレスがはいっていた。
可愛い人に付けていたネックレスをはずしてもらって、
そのもらったネックレスをつけてもらった。
とても可愛いピンクのネックレス。
あたしが男友達の話をするたびにやきもちを焼く可愛い人が愛しいと思う。
でもぎゅっとされながら電話のことを考えているあたしは最低だ。


別れがたくて帰りのバスを1本遅らせた。