ついに18歳になってしまいました。


真っ先に祝ってくれたのは彼と共通の女友達で、
あたしがきっと彼の次に大切にしてる女の子だ。
それから学校で人に会うたびにおめでとうと祝われた。
みんなありがとう。愛してます。
特に男友達はハンカチをくれたりお菓子をくれたりと優しかった。
「今日誕生日なの!レモリア(ジュース)がいいなぁ…」
「おいしいの?じゃあ飲んでみる」
と華麗に切り返したあたしのラブな先生。
でもその先生はどこかに行ってまた戻ってくると
レモリアをあたしに差し出した。
「先生…!」
「誕生日おめでとう」
「第二夫人にして…」
「いや、第一もいないから」
「うはwwテンションあがりんぐwww」



なのに。
彼はあたしの誕生日を忘れているのです。
話の流れとはいえ自分で誕生日を訊いておいて、
しかも自分と3日違いにも関わらず忘れているのです。
引き算ができてないのかなと本気で心配したりもした。
でももう仕方ない。
去年祝ってもらったとかも関係ない。
あたしと彼は誕生日のころ付き合ってたわけではないし、
彼にとっては元カノの誕生日なんてどうでもよくて、
あたしがその日生まれてようが生まれてなかろうが、
彼の人生に及ぼす影響というものは本当に少ないのかもしれない。


たったひとり、大切な人に祝ってもらえないだけで
人生すべてを否定された気分になる。
だから行事は苦手なんだ。
誕生日も花火もクリスマスも、
あたしが一番一緒にいて欲しい人はそのときいないから。
それなのにみんな楽しそうにしてるから、余計。


あと、2時間。