もう諦める、と決めて本当にそうなるんだろうか。
そもそも諦める気すら起きない。
多分あたしは好きでいることのほうが諦めるより楽なのだ。
好きでいることで傷付くことは多々あるかもしれないけど、
好きな人を嫌いだと思うことは精神的にあまりいいことのように思えないから。


彼に本当に双子みたいに似ている人を見た。
「あの青のジャージの人が彼に似てる人だっけ?」
「うん」
「格好いいね、というよりも本当に似てる」
「あたしの前の好きな人だよ
 友達も多いし誰にでも人懐こいところも似てるんじゃないかな」
その似ている人はバイトの女の子の前の好きな人だったのだ。
たまにあたしの頭がおかしくて彼に似てる人ばっかり見るときがあるけど、
あの人は本当に純粋に似ていた。


新年早々授業に出席しなかった。
最後の授業だけ出席してそれからレポートを書いた。


帰りのバスは途中からずっと貸切だった。